1cm以下!?小病変に対するEUS−FNAのコツとストラテジーについて解説します。
今回LINEで、
というご意見を読者様からいただきました。
目次
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Step 1 事前準備
まずみつけることが大切です。1cm以内の病変であれば見つからないこともあります。
よって事前にCT検査で病変の部位をよく見ておき、周囲の血管や構造物をよく確認しておきましょう。
Step 2 FNA針の選択
1cm以下の腫瘍の時まず考えるべきことは免疫染色が必要かどうかです。
膵神経内分泌腫瘍(pNEN)なら、免疫染色が必要ですが、膵癌なら不要です。
術前の画像診断で決めましょう。
CT画像で
明らかにhypervascularであればpNENを疑います。膵癌の場合は小病変であれば見えないことが多いですが、膵管拡張などがヒントになり得ます。
EUS画像で
境界明瞭で内部均一辺縁整な病変は膵神経内分泌腫瘍が多いですし、
境界不明瞭内部不均一辺縁が不整であれば浸潤性膵管癌の可能性が高くなります。
免疫染色が必要なら
当院ではほとんどの症例で1cm以下なら22GのEZshot3を選択することが多いです。
そこそこの検体量と穿刺しやすさ、ファンニングもしやすいため。
深い病変も突破力があるため穿刺しやすいです
25G を選ぶ時は、あきらかに膵癌が疑われるときですが、
アクワイヤー25Gは選択肢としてはありだと考えます。
EZshot3の25Gは血管がかなり近接している時に選択肢に上がります。
しかし、アクワイヤーと比べると検体が細くなるため好みで決めてください。
Step 3 穿刺の実際
1cm以内の検体量採取のために重要な要素は、
①出来るだけ長いストローク幅をとること
➡︎しっかり狙える部位を刺すことが大切です。
②出来るだけファンニングテクニックをする
ファンニングしやすい穿刺ラインをとる。
➡︎腫瘍の右下を狙う。腫瘍の右下を狙うと腫瘍の左上方向へFannningしやすいです。
慣れてくれば3Dファンニングも検討する。
➡︎ギリギリまでひいてひねって刺すことで前後方向へ穿刺ラインを変更する技術です。
それでも検体が少ない場合は、
③吸引を二回がけする。
穿刺中に一度陰圧シリンジを外してもう一度陰圧を掛け直して針につける。(二回かける)
エビデンスはないですが、shunの好みです。
④腫瘍周囲まで穿刺ラインを拡大する
腫瘍の中だけで針を動かすだけでなく、穿刺ラインの前後まですこし入れてストローク幅を長くしても良い。腫瘍と正常部分を含めて取る。腫瘍が五ミリなら、腫瘍手前の2.3ミリまですこし穿刺幅を拡張すると取れることがあります。
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