「臨床に役立つ消化器病理 ギュッと1冊! まるごとBOOKweb動画付」は病理アレルギーの特効薬です!

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しゅん

しゅん

こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

臨床に役立つ消化器病理 ギュッと1冊! まるごとBOOKは病理アレルギーの特効薬です

しゅん
しゅん
たかみつ先生、病理勉強していますか?病理を学べばもっと内視鏡の理解が進むし、技術向上につながりますよ
Takamitsu
Takamitsu
病理ですね、勉強しないといけないのはわかってるんですけど、なんかわからないけど難しい気がしてできないんですよね。アレルギーというか、なんというか、、、
しゅん
しゅん
先生にいい薬があります。この本「臨床に役立つ消化器病理 ギュッと1冊! まるごとBOOK」この本がおすすめの理由はね。

 

癌だと思って出なかった胃生検

断端があやしい評価で帰ってきたCSP(コールドスネアポリペクトミー)の検体、

どうみても膵癌だと思っていたが、出なかったEUS−FNA検体、

 

病理の部屋に自分の検体を見にいったことはございますか?

私自身も内視鏡検査をしていて「検体不十分、検体不適正」という病理所見をみるたびに

「なぜ結果がでなかったんだろう?」という小さな疑問を感じていました。

 

しかしながら、それなりに日常診療が忙しかったので

その疑問の1症例の病理画像をわざわざ振り返ることはなく
その症例のことは忘れてしまっていました。

 

今から思うとこのように日常的に病理に対する小さな疑問を無視し続けたことが、

さらに病理嫌いを加速していたような気がします。

 

 

そしてその病理嫌いがいつのまにか「病理アレルギー」へと変化していきます。

 

でも私だけでしょうか?そして病理を見ないのは忙しいことだけが原因でしょうか?

「自分の内視鏡技術の成果である生検検体の病理を見に行けば
確実に疑問が解消し、技術の向上は得られる。」

 

そんなことは消化器内科の先生なら
心のどこかでわかっていますよね。

 

それでも病理学教室に近寄れずにいるのは、
見えないいくつかのトゲ(棘)
病理と消化器内科の間にあることが原因となっていると思います。

 

その見えないトゲとは、

 

病理所見に記載された
①病理特有の言い回し
②免疫染色系の英単語、略語
③そして見てもよくわからない病理画像
などではないかと思います。

 

 

このような見えないトゲにやられてアレルギーがでてしまい、
「どうせみても病理はよくわからないから、まあいいか」
と日々の疑問を
割り切って流してしまうのではないでしょうか?

そんな中、池田恵理子先生から「臨床に役立つ消化器病理 ギュッと1冊! まるごとBOOK」をご紹介いただきました。

 

本書は自治医科大学の福嶋敬宜教授と池田恵理子先生のお二人で書かれており、
福嶋教授は、病理医として病理と消化器内科の溝を埋めるために以前からご尽力され多数の書籍をだされております。

 

そしてもうひとりの著者の池田恵理子先生は、消化器内科医です。
池田先生が病理を始められたきっかけにはある強い「憧れ」があったそうです。
研究会や学会でエキスパートの先生が内視鏡所見を病理のレベルで熱く議論をしている姿をみて、

カッコいい!私も内視鏡画面の奥に病理を想像しながら検査ができたらなぁ
池田先生
池田先生

ここから日々の自分の症例を振り返るようになり、気がつくとすっかり病理にハマり、
福嶋先生のところで研修することを選択され、さらに現在は大学院で病理研究を進めておられます。


池田先生は、臨床医として感じた日常の病理の疑問に目をそむけず、真摯に向き合われました。
その結果池田先生は病理と消化器の両者の隔たりや壁を身をもって経験されたのでしょう、

そしてとうとう福嶋先生と協力され「どうせ病理なんてわからない」という病理アレルギーを発症した私達臨床医のために
特効薬である本書を出版していただきました。

 

どうやって病理アレルギーを治療するのか?

 

病理アレルギーの特効薬である本書には5つの成分が含まれています。

 

①病理の言葉の解説

昔ならったきもしますが忘れました、コミュケーションの始まりは「ことば」からです!
特有の言い回しを学びます。

 

②生検の病理検体についての解説

私が病理の部屋に見に行けなったやつです。私のFNA検体、あなたのCSPの写真もございます!
なぜあなたの検体がそのような所見となったのか?疑問の答えはここにあります。

 

③病理の臓器ごとの正常画像の解説

これも昔ならった気がしますが今更きけないやつですね、でも大事なのです!
正常の知識がないと異常をみてもわかるわけがありません。

 

④疾患別のポイントの解説

これは学会発表できけるやつですが、①−③の背景知識があると見え方が変わります!
ここまで①-③という基礎を学んで④の応用へと進むことができるのです。

 

⑤最後に病理と臨床の対比の解説

臨床医がどのように病理の先生とコミュニケーションをとって話せばいいかという実例です!
ひとつひとつ内視鏡と病理をつなげていきましょう。かならず新しい知見が生まれます。
これであなたの読影力は格段にレベルがあがるのです。
内視鏡画像と病理画像をマリアージュさせてください。
2つの画像は別のものではなく、同じものを見ているのです。

 

まとめ

本書を読みすすめることで、池田先生と福嶋先生が
私たち消化器内科と病理の間のトゲを一本一本抜いてくれます。
あなたが内視鏡を通してみたポリープも病理画像のポリープも同じひとつのポリープなのです。
読むほどに病理の部屋にいきたくなり、病理の先生とお話がしたくなります!
そして本書を熟読すれば間違いなくあなたの病理アレルギーは完治します!!

 

池田先生、福嶋先生の二人の先生の情熱により、病理アレルギーに対する特効薬が出版されました。
よめば読むほど消化器病理の理解が進み、あなたの内視鏡技術の進歩を約束する一冊です。ぜひ手にとってみてください。

 

世界一やさしいEUSの教科書 目次|コンベックス型超音波内視鏡(EUS)のはじめ方から奥義まで

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

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