世界一やさしいEUSの教科書 目次|コンベックス型超音波内視鏡(EUS)のはじめ方から奥義まで
目次
目次
NENについて虎視眈々と述べた〜Hosshiのつぶやき〜
こんにちはHosshiです
なつみかん(MCN)、魚卵(SCN)、SCN(ハンバーグ)となにかと食物に結び付けようと頑張ってきましたが・・
今日はNENついて述べようと思います。
NENの記事はどのような食物にしようか・・・連休中悩んでいましたが・・・
全く思いつかなかったので虎視眈々とNETについて述べます。
NEN(Neuroendocrine neoplasm)
昔はカルチノイドっていわれていましたよね。
カルチノイドってつまり癌みたいなやつ。
がんもどきです。 😳
がんもどき
豆腐をふりつぶして色々加えたやつ。冷めてもおいしい。。あれです。
水気をしぼった豆腐にすったヤマイモ、ニンジン、ゴボウ、シイタケ、コンブ、ギンナンなどを混ぜ合わせて丸く成型し油で揚げたものである。おでんや煮物に用いられることが多い。
元々は精進料理(もどき料理)で肉の代用品として作られたものである。
名前の由来については諸説あるが、最も知られているのは雁の肉に味を似せたとされることから「がんもどき」だという説である
byWikipedia
あれ?食物?いけたんじゃない?がんもどきNEN!!と言う題名いけたんじゃない?って思いましたが・・・
しかし!このカルチノイド!
2000年にWHO病理組織分類からはカルチノイドという名称はなくなり、いったんNETに統一されました。
WHO2019年版では、さらにNETから神経内分泌腫瘍はNENという名称になり、診療ガイドラインのタイトルも変更されています。
いまやスタンダードはNENです!
くそー。これはカルチノイド(がんもどき)使えないなと判断しました。 👿
まだ言い慣れないと思いますが、
さらっとこんな感じで言えるようになってくださいね。
このNEN
年間人口10万人あたり3−5人に発症する比較的まれな腫瘍で
膵臓と消化管に多くが発生することが多いとされていますが消化器内科の中では割と結構メジャーかなと思われます。
特に直腸や胃の腫瘍切除をやった経験が多いと思います。
ただ僕このNEN結構最初混乱してました。
上の先生もカルチノイドとかNETとかNENとかいってるし・・・消化管にも膵臓にもおこる・・・うーん。
分類も色々あってわかりにくい!
覚えること多すぎ!・・・
あまり細かいことはこのブログで述べませんが
ガイドラインや論文等をいろいろ読んで大まかな疾患のイメージが付きやすくなるのは以下の三つかなと思います。
①神経内分泌細胞があるところならどこにでもできる可能性がある腫瘍
②非機能性と機能性がある
③核分裂具合によって悪性度が3段階に分かれている
①神経内分泌細胞があるところにできる可能性がある腫瘍
膵臓がインスリンを出すのは誰しも知っていると思いますが、消化管もガストリンなど結構いろいろホルモンだしてます。
膵臓と消化管におおいですが・・・神経内分泌細胞があるところならどこでもできるんです。
肺や胸腺や下垂体にもできるので、要はホルモン出しているところならどこでもできるんだなという認識です
また通常膵癌は膵外分泌細胞からなり、pーNENは膵臓の内分泌細胞からなるんですね。
すい臓に発生したNENをpNENといいます。
②非機能性と機能性がある
腫瘍から分泌されるホルモンが人体に強い影響を与えて異常がでる機能性NENと症状のない非機能性NENがあります。
やる気あるやつとやる気ないやつがいるってことですね。
一般的に機能性のほうが症状でるので小さい段階で見つかることがおおく、
非機能性は症状がでないので進行してから見つかることがおおいです
やる気のある奴の方が目立つのはどこの世界でも一緒ですな。
覚えやすい分類表がでてたのでのせますね。
各場所にある神経内分泌細胞が腫瘍化することで色々なホルモンが過剰にでて症状がでてしまっています。
僕が経験した機能性NEN症例はこの中でインスリノーマだけですかね・・・
糖尿病でインスリン打っているわけではなく、普通に生活しているだけなのに低血糖なってしまい、
低血糖症状緩和のために飴をたべまくってしまい体重が増えてしまうといった症状でした。
分類が多いから混乱すると思いますが
結局は神経内分泌細胞があるところの部位から発生し増殖する腫瘍でホルモン出す場合と出さない場合があるってことですよね。
VIP オーマってすごい激しい下痢が出るみたいなんですが・・
僕も結構お腹弱い系男子なんですが桁違い(1日50回とか)にでるみたいですな・・・
③核分裂具合とKi-67よって3段階に分かれている
活分裂が増えるにつれて悪性度はますのはイメージはつきますが・・
Ki-67とはなんぞやと・・・調べてみると
このKi−67は普段染色体を鞘のように包み込んで電荷を与え染色体同士を電気的に反発させることで絡み合いを防いでいる
界面活性剤のような役割を担っているみたいです。
細胞分裂期に増殖に急激に増えることから増殖マーカーとして用いられています。
まあ増殖が激しい時に増えるやつですね。
核分裂像とKi−67指数でG1 G2 G3とわかれています。
G1からG3になるにつれて悪性具合が強くなっています。
ポケモンで表現すると3段階に進化するポケモンといったところですかね。
ヒトカゲ リザード リザードンといったところでしょうか・・
ゼニガメ カメール カメックス・・・
ピチュ ピカチュウ ライチュウ・・・
まあいいか・・・ 💡
G3は癌(NEC:Neuro endocrine carcinoma)として定義されています。
リザードンはやはり破壊力も強いんですね。
表見てもらったらわかるように
高分化型はG1 G2 G3とわかれていて、こっちはカルチノイド腫瘍といわれることがあると・・・
あれ廃止になったんじゃないの・・・?? 😯
と思ったんですが
なんか以前使ってたから慣習的に使ってしまうってことなんですかね・・・・
スチュワーデスとキャビンアテンダントとの違いみたいな・・・笑
G1-3ってなんか腺癌のTub1とかTub2とかになんかにてますね。
低分化型はG3の記載ですが、小細胞癌と大細胞癌にわかれています。
(未分化型癌みたいなイメージですかね・・・)
なんか小細胞癌と大細胞癌って肺でしかほぼイメージなかったんですが 😐
神経内分泌細胞が癌化するんで、消化管でも肺でもこのようにおこってくるんですね。
その他ガイドラインには それぞれの腫瘍に対する術式や遺伝生疾患についてかかれていますが
覚えること多すぎるし、だいぶ稀な疾患もあるので各症例に当たった時に頭に引っ掛けておいてすぐに調べて答えが出せればいいのではないでしょうか?
とまあ今回は普通に虎視眈々とNENについて述べました。
まとめ
①神経内分泌細胞があるところならどこにでもできる可能性がある腫瘍でNENとよばれる
②非機能性と機能性があり、非機能性が進行してみつかることが多い!
③核分裂具合とKi-67よってG1-G3の3段階に分かれており低分化なものはNECとよばれる。
最近もじわじわコロナが増えてきて、世知辛い世の中だなーっと感じますが頑張りましょう!!
では失礼します。
By Hosshi
合わせて読みたい
膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年
最新のガイドラインです。いろいろ変わっています。WHO2019年版では、神経内分泌腫瘍はNENと総称され、高分化のNETと低分化のNECに分類されました。膵・消化管NENは、この病理組織学的分類をふまえて、4年ぶりの改訂で、診断、外科治療、薬物療法などの最新情報を加えCQ・アルゴリズムがアップデートされました。凄くまとまっていてあらゆるNETの診断から治療まで網羅されています。診断、治療などのアルゴリズムだけで20個あります!一読ください。