先日仮性嚢胞に対してEUS-CDをやって大事と思った事と質問です。
EUS-CDをやってみての感想です!
①ERCP手技に精通してる事が大切
②穿刺後はEUS画面に集中(介助者に保持してもらってもいい)
③ガッツリ鎮静
④外瘻のGWはrevowave0.025ウルトラハード→内瘻入れてからリカバリーしやすい
と、思いました。
【質問】
「排液で視野が悪い中での内瘻チューブのマーカーの視認のコツはありますか?」
拡張してから仮性嚢胞の内容物が大量に流れてきて、
内腔も狭く内瘻チューブに付けた真ん中のマーカー視認が厳しかったです。
透視で挿入長は測ってましたし、迷入する事無くリリースでき、内外瘻出来ました。
視野が悪くなると確かに辛いですね。
MRCPで液体成分が多いかどうか事前に確認しておくことも大切だと思います。
液体成分が多いと排液も多くなり、見えにくいことは多いですが
いろいろ工夫することでなんとか見えると思います。
目次
ステントリリース時にマーカーを見るために必要な工夫
①拡張後、ステント挿入前、ワイヤーのみのときにしっかり吸引がおすすめです。
ステントを入れる前に廃液が落ち着くまで内視鏡の吸引ボタンで、吸引することは一つかと思います。
バルーン拡張直後なら吸引するだけでかなりの排液を引くことができます。
しっかり、吸引してから、ステント挿入をされても良いかもしれません。
ステント留置中は、吸引力はステントのせいでおちています。ワイヤーだけの時が一番鉗子チャネルに余裕がありますから、
その時に吸っておいた方がいいですね。
見えなくなるほどの廃液があるということは、基本的には液体成分が多いものなので吸えるだけ吸ってしまった方がいいです。
②見やすいように距離を取る
エレベーターをたてて、少し右にひねれば最終的になんとか見えることがおおいです。リリースするデバイスをみる方法は
起立鉗子をたてることと、少し右にひねることです。
なぜ右にひねるかというと、↑のレンズの位置から考えるとわかります。
③透視画面でのリリースも視界が悪ければ検討します
透視画面でpig部分がきちんと形成されていて、そっとスコープの距離をとり、透視画面だけでリリースすることは可能です。
④見えないリスクが怖い場合はマーカーをマジックで書き足す
それでも不安なら自分で真ん中にマジックでマーカーを追加してもいいかもしれません。
マーカーが二個あれば見えない不安も軽減されるかと思います。
⑤その他の注意点
ドレナージ後に誤嚥することがあり、汚い廃液が肺にはいることはあります。帰室時はあたまを少し上げてもらっています。
MRCPで液体が多かったり、ドレナージ後の排液が多い場合は帰室時の指示をきちんといれておきましょう。
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