コンベックス型超音波内視鏡(EUS)トレーニング法 ・描出のコツ:記事一覧
トレイニーへのフィードバックから得たもの
EUS20カットのスコアリング時に、スコアをつけるだけではなく、我々はアドバイスも行っています。今回100個のスクリーニングに関するトレイニーへのアドバイスを調べて、特にどのようなポイントがトレイニーにとって困難だったのかをしらべました。
結果は、基本操作と球部操作が難しかった。
アドバイスされた操作内容 | 全体に占める% | アドバイスの多かった操作上の具体的な問題点(多い順) |
EUS基本操作全般に関すること | 30% | 1.管腔を見失う 2.空気が邪魔で視野が不良 3.時間がかかりすぎる |
食道への挿入 | 5% | 食道への挿入が困難 |
胃内操作 | 16% | 1.膵尾部が観察できない 2.膵頭部が観察できない 3.胆嚢が観察できない |
球部操作 | 28% | 1.胆嚢が観察できない 2.門脈・胆管が描出できない 3.幽門輪に入らない |
下行部操作 | 21% | 1.乳頭部(胆管・膵管)が観察できない 2.下行部へカメラを進められない |
すると、やはり最も多かったのは基本操作に関することで管腔(脈管)をすぐに見失ってしまうということでした。各パートの観察では、球部操作がやはり最もアドバイスが多くトレイニーが悩んでいるポイントといえるでしょう。これらの内容をベースにしてこのWeb教本の内容を構築していく必要がありそうです。