EUS公式集(動画付き)
EUSを早く上達するために必要なことは解剖の理解、CHASING METHODなど管腔をフォローする技術の習得が必要です。
これらを理解することであなたのEUSが上達するわけですが、
もっと早くEUSをマスターしたいですよね。
そこでEUSの公式集を作りました。
トレイニーの方にまず暗記してほしい公式集です。
胃内操作の公式
慣れてきてから理屈を考えればいいと思います。
右回転するとプローブは胃内では、後壁方向に左回転すると前壁方向に向きます。
⇨これは結構むずかしい時がありますが、S3の辺縁と門脈の中間地点くらいで右回転+フルアップしてください。
だいたい出ます。結構右回転が必要なことはあります。
3.大動脈=門脈臍部+右回転
⇨門脈を6時にもってきて右回転するともっともきれいに大動脈の分岐部が出ます。回転方法はyoutubeの動画を参考にしてください。
胃内操作のマニュアル
十二指腸球部操作の公式
1.門脈=球部前上壁+右回転
⇨球部でもっともおおきいメルクマールです。球部前上壁でゆっくり右回転しましょう。
右回転している過程ででるので視界はエコー画面に固定しましょう。
2.主膵管=門脈+左回転
⇨主膵管は門脈とかならず直行します。門脈を6時において左回転すると主膵管はみえます。
3.総胆管=門脈+右回転
⇨門脈はかならず総胆管と並走します。門脈がしっかりでている状況で右回転していくとかならず、100%総胆管がみえます。
4.乳頭部=主膵管+右回転、乳頭部=総胆管+右回転+アップアングル
⇨胆管でも膵管でもいいので6時キープして右回転すれば乳頭部がでます。
5.肝門部胆管=乳頭部胆管+ダウン+左回転
⇨胆管を肝門部方向へ追いたい時は左回転が必要です。またダウンがここでは必須になります。ダウンしないと胆管がつぶれてしまいます。
だまされたとおもってダウンすること。それが球部操作のコツです。
6.胆嚢=肝門部+左回転(約20%は右回転、個人差は大きい)
⇨胆嚢はだすのが胃内および球部ともに出すのが最もトレイニーにとっては難しいです。
公式にたよりましょう。肝門部で左回転するとだいたいでます。出なかったら右回転しましょう。
大きくふることがコツです。
球部操作の動画
十二指腸下行部操作の公式
下行部には明確な内視鏡的メルクマールがあります。乳頭ですね。乳頭をみつけることが大切です。
1.乳頭部=乳頭を確認して内視鏡画面でタッチして5cm引く(kissing method)
⇨内視鏡画面で乳頭にタッチしてもプローブ部分はまだ、少し乳頭よりも肛門側にあります。
プローブ部分が主乳頭より少し口側にあたっている時に胆管と膵管がもっともきれいにでるため、
内視鏡画面のレンズでタッチして5cm程度引くとプローブ部分がちょうどいいところにあたります。
2.乳頭部=バルーンをふくらませて視認し、バルーンで乳頭部にタッチする(balloon kissing method)
⇨内視鏡画面ではなく、プローブ部分を適切に乳頭にあてるのがコンセプトです。
先端バルーンをしっかりとふくらませると、普段みえなかったプローブ部分がバルーンの拡張で可視化されます。
内視鏡画面でみえたバルーンを乳頭にあたるようにスコープを操作すると乳頭部で胆管と膵管がきれいにみえます。
3.膵鈎部=下行部主乳頭付近で右回転
⇨下行部に挿入して右回転すると、膵鈎部がでます。これを最初に出す理由は右回転することでスコープが安定するからです。
左回転するとスコープはどうしてもぬけやすくなってしまいます。
また膵鈎部から左回転(+L)していくと胆管も膵管もすべて出ます。
4.膵鈎部+L⇨SMV,SMA+L⇨主膵管+L⇨総胆管+L⇨大動脈
⇨膵鈎部からスタートして左回転していくとどういう景色がみえるか、これを公式にしました。図にすると以下の通り
詳しくは動画で解説しています。⇩
下行部操作
5.乳頭部=切歯列55cm+アップアングル
⇨下行部で55cmまでひいてきてアップする。ただそれだけですがなぜか再現性が高い。やばい公式です。おためしあれ。
まとめ
シンプルにこれらの公式をまとめたのがこの略式概念図です。ぜひ書いてみてください。
スコープをにぎっていなくてもEUSがうまくなるのが理想です。
⇨書いてみた略式概念図。