レアな症例、手技を経験したら!! 症例報告をE-videoへ投稿してみよう

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しゅん

しゅん

こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

この前の方すごくきれいな写真がとれましたね!
病理結果も予想外で勉強になりました。
しゅん
しゅん
たしかに、これならE-videoに投稿してもいいかもしれないね!!

いいビデオってなんだ?

今回のタイトルですが、

「レアな症例、手技を経験したら!! 症例報告をE-videoへ投稿してみましょう。」

非常に珍しい症例、あるいは手技を経験したら英文でcasereportを書いてもいいかもしれません。

学会がすべてコロナウイルスでなくなって時間があるので論文の量産にはもってこいの時期になっております。

 

「いままで書いたことないからどうしたらいいかわからない」

 

と思われるかもしれません。そのハードルを少しでも下げるために

この記事を書きました。

投稿先は、インパクトファクターや英語の文字数について投稿規定を考慮すると
Endoscopyのケースレポートである、

E-videoをまず目指すのがよいと考えます。

インパクトファクターも高く、投稿に必要なのは英語300語ときれいな動画のみ!とシンプルです。

たとえrejectされたとしても、Video作成から入ることは決して遠回りにはなりません。
忙しい方には特にオススメです。

E-Video(Endoscopy) impact factor 2018-2019:6.381点

E-Videoは、雑誌、Endoscopyのオンライン動画投稿フォームです。
症例報告と内視鏡手技の報告に特化しています。

投稿規定ですが、
1著者 E-Videoには、著者は7人まで。
2タイトルの長さは、スペースを含めて125文字以内。
3abstract:E-VIDEOにはabstractはなく本文のみです。
4本文は300語以内。
5References:最大5件まで、バンクーバースタイルに準じて数字で引用する。

6Figure とlegends
Figure:最大6枚まで
– 動画の代表的な静止画を1枚、提出する。
図のキャプションを記入してください。
300dpi以上のTIFまたはJPG形式で作成してください。

7ビデオは1本で3分まで、
*avi, *.mov.mpeg DIVX-4*.mpgのフォーマットが使用できます。
動画の説明(Video legend)は30語以内とします。

※1画像や動画には、生年月日、固有のID、検査者名またはIDを削除してから投稿してください。
所見・診断、矢印などのマーキングは認められます。

※2画像やビデオに技術的なパラメータが含まれている場合は、
完全に認識可能な文字だけで構成されていることを確認してください。
説明のつかない文字や数字は削除してください。

Endoscopyの投稿規定英文 > here (  pdf )

高いインパクトファクターと300文字の英文とビデオ1本と写真5枚で投稿できます。
他の雑誌と比較して手間が少なめで投稿もしやすいです。

しゅん
しゅん
E-videoを徹底的に攻略します!

E-video投稿までの戦略

1. 投稿規定をまずgoogle翻訳にいれて熟読

2. 自分のテーマと似たようなCase reportやE-videoの内容を集める。

Endoscopy(E-video)のLibraryから似たような文献をpick upします。

②他の雑誌からも探します。
pubmeddではなく、Google scholorが非常に便利ですから活用ください。
集めた文献はMendeley(無料の文献管理ソフト)を使用してあつめましょう。

3. 画像を集める。CT, MRI, EUS, 病理など 動画も集める。

 

4. 本文を作成する(300字)

 

5. 本文をもとにPPTスライドで紙芝居を作る。Title Introduction 本文 Conclusion

 

6. 紙芝居をPNG化して 動画ソフトにいれる。(Filmoraがおすすめ、MacならiMOVIEでもOK)

7. 動画の時間、スピードを調整し3分以内とする。

8. Figureを作成する(5枚まで)。

9. Figure legendを作る。

10. 英文構成に出す(Cover letterも作ってくれるEditageがおすすめ)。

英文校正 にアクセス!

 

投稿したが、rejectであった場合

ビデオなら、E-video→DEN video→Endoscopic ultrasoundsの順に投稿するのがいいかもしれません。おすすめの投稿先などあれば情報提供していただけると助かります!

 

その他のジャーナル

1. Video GIE    impact factor 2018-2019:7.229点

ASGEの英文誌:倫理委員会承認英語音声が必要 

Video Case Report:消化器疾患の診断と治療の1例報告。(著者は5名まで)
投稿には、症例、手順、結果の説明(600語以内)、ストーリーを伝える6~9枚の画像、図や動画の凡例(最大300MB、ファイル形式はMP4またはMOV、最大8分)を含むWordファイルを添付する必要があります。IRBの承認文書を含めます。
Video Case Report Templateを使用して提出してください。
掲載費用:ASGEメンバー300USD (nonメンバー600USD)

Caseシリーズ:消化器疾患の診断と治療についての3 例以上の症例報告(著者は8名まで)
提出物には、症例、手順、結果の説明(2000 語以内)を記載した Word ファイルを添付する必要があります(参考文献も推奨)。背景と目的、方法、結果、結論、ストーリーを伝える6~9枚の画像、図と動画の凡例(最大300MB、ファイル形式はMP4またはMOV、最大8分)。IRBの承認文書を含めてください。提出には、www.videogie.org にあるVideo Case Series Templateを使用してください。
掲載費用:ASGEメンバー600USD (nonメンバー1200USD)

Tools and Techniques:特定の内視鏡ツールまたはテクニックの使用を示す教育用ビデオ(著者は4名まで)
このセクションの目的は、研修生、内視鏡看護師、技術者が、高品質なケアのために内視鏡検査のツールをどのように使用するのがベストかを学ぶことです。
提出物には、実演されたツールや手技の説明(450~1500語)、6~9枚の画像、図やビデオの凡例(最大300MB、ファイル形式はMP4またはMOV、最大8分)を含むWordファイルを添付してください。www.videogie.org に掲載されているツールとテクニックのテンプレートを使用してください。

掲載費用:ASGEメンバー300USD (nonメンバー600USD)

:コスト面、英語で音声ナレーションがいるのがやや手間ですね。コストも高いので。ASGEメンバーで英文ナレーションのあてがあればありかもしれません。

2. DEN (Digestive endoscopy) impact factor2018-2019:3.64点

内視鏡学会の英文誌、専門医や指導医取得にも使える。

内視鏡学会HPからフルテキストが閲覧可能

①LETTERS, TECHNIQUES AND IMAGES
字数制限:300字
著者:著者は3名までとする。
アブストラクト:アブストラクトなし.
参考文献: 5件まで。
図・表・画像: 2個までとする。
図のサイズは横80mm×縦80mm以内とする。必要に応じて合成写真もこのサイズ規定内に収めることができる。

補足情報として、追加のデータ、図、表を使用することができます。動画は “DEN VIDEO ARTICLES “のカテゴリーに投稿すること。
概要。 編集者へのレターは、臨床観察、最近発行された論文のコメントなど、どのようなテーマでも投稿可能である。

②DEN VIDEO ARTICLES

DEN Video Articlesとは、投稿された動画に簡単な説明を加えた論文です。動画は、内視鏡検査の革新的な技術や臨床的に内視鏡が重要であった症例を簡潔に説明したものに限ります。

[オンライン限定]
簡潔な説明(構造化されていない、1つの段落で)。300語以内。
著者:著者は3名までとする。
アブストラクト:アブストラクトは不要です。
参考文献: 5件まで。
図・表・画像:2枚まで(写真のセットは1枚の図としてカウントします)
各ビデオクリップはオンラインで無料でアクセスできます。ビデオの合計の長さは10分を超えてはならず、1つのビデオストリームの長さは5分まで。すべてのビデオフォーマットが受け入れられていますが、著者は、m4vまたはmp4は、時にはInternet ExplorerまたはChromeで再生/ダウンロードする互換性がないことに留意する必要がある。すべてのナレーションや字幕は英語で。読者が理解できるように編集され、構造化されたナレーションや字幕が付いていること。
動画記事テンプレートを使用して動画を準備してください。動画ファイルの名前は、少なくとも原稿タイトルの最初の20文字から始まるものにしてください。

掲載費用:300USD

DENの英文投稿規定はこちら

:Evideoがダメなら現実的には2番めはここがおすすめでしょう。Impact factorの上昇とともに採択率は下がってきています。ここがダメでもここまでで何らかの有用なコメントがもらえるはず。

3. Endoscopic Ultrasounds impact factor2018-2019:2.835点

Images and Videos

語数制限:要旨を含めて350語(参考文献、表、図は除く)

アブストラクト:不要。

参考文献: 5件まで。

図/動画: 印刷物およびPDF記事では静止画2枚まで、オンラインでは動画2枚までとする。

EUS関連の症例について説明している動画。採択前に編集者の審査を受けるが、外部の査読を受ける必要はない。また、関連情報を1段落で簡潔に説明したものでなければなりません。

:Videoにだすとするならここが最後です。むずかしければ語数は増えますが文中心のcasereportにしてもいいかもしれません。

 

4. Journal of gastroenterology and hepatology 
impact factor2018-2019:3.632点

Education and Imaging (静止画の投稿)

一般的な疾患の異常な特徴の評価や異常な症例の診断のための画像を提示する。

投稿は、教育・イメージング委員会によって審査されます。

肝胆膵画像のページの形式は、2つの部分(パート1とパート2)に分かれており、それぞれが1つのジャーナルページを占有することになります。

パート1
ケースプレゼンテーション、臨床的特徴と主要な検査結果の要約を含めて、簡単に説明し、1~2枚の主要画像を紹介する。

症例の画像から続く質問、例えば「診断は何ですか?CTスキャンで示された特徴は何ですか?鑑別診断は何ですか?

パート2
画像診断の特徴、特に診断につながるもの、あるいは管理上重要なものについて簡潔に述べる。
鑑別診断についても言及すべきである。画像診断を検証するための画像や病理学的な詳細を含める。

場合によっては、類似の症例や類似の症例からの関連画像の提示が適切かもしれません。

症例の確定的研究や適切なレビューへの参考文献を 1~3 件掲載してください。

消化器画像のページのフォーマットは、関心のある疾患の簡単な背景と説明を高品質の図2枚と一緒に含む。カラーの内視鏡写真を推奨する。提出物は症例報告の形をとることもできるし、複数の患者の特定の特徴を示すこともできる。

5. Clinical Journal of Gastroenterology Impact factor2018-2019:1.070点

3例以下の症例報告。ケースレポートは、次の4つのセクションで構成されます。はじめに、症例報告(必要に応じて図と表を含む)、Discussionとreferenceです。

abstractは200語以内となります。 見本はこちら

6. Internal Medicine  Impact factor2018-2019:0.956点

日本内科学会の英文誌

Case Report
字数制限:100字以内
キーワードを2~6語以内

Pictures in Clinical Medicineとしての投稿を編集者から推奨された場合は,
Pictures in Clinical Medicineのカテゴリーで再投稿することを推奨する.
このカテゴリーの原稿には、ワードリミット、図・表の制限はない

参考書籍
1.論文作成ABC:うまいケースレポート作成のコツ

しゅん

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

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