読者様からのご質問その2【EUS-HGSについての疑問】

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しゅん

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

読者様からのご質問 EUS-HGSについての疑問

いつも読んで頂きありがとうございます。LINEで時折ご質問をいただいておりますが、お答えしていきたいと思います。

こんにちは。いつも大変勉強になり助かっています。せっかくの機会ですのでお言葉に甘えて少し質問させていただきます。

私の施設は今までにEUS-BDは30例ほど、HOT AXIOSは3例経験している程度の市中病院です。

質問ですが、
①HGSの際に、GWはvisi2とM-throughのどちらが使いやすいですか?当院ではHGSの時はいつもvisi2使用していてM-throughを使用したことがありません。

②HGSでType ITはどのような時に使いますか?SEMSより留置するのが簡単と書いてある本もありますが、胃と肝臓が離れてしまうのが心配で使用したことがありません。

③HGSもCDSも可能な症例ではHGSとCDSのどちらを優先的に考えますか?

お時間あるときにコメントいただけると助かります。

それらの疑問にお答えします!

しゅん
しゅん
ご質問ありがとうございます。ひとつずつお答えしますね。

①HGSの際に、GWはvisi2とM-throughのどちらが使いやすいですか?

私は、HGSのワイヤーは、トルクがよく伝わり、選択性が高いM-throughを好んで良く使用しております。耐久性はVisiglide2に劣り、コーティングの問題で抵抗がでることがありますが、しっかり濡らしていれば、問題は有りません。HGS単独なら処置は比較的早く終わるので、問題ないと考えております。もちろん劇的な差はなく、好みの違い程度におもっていただければと思います。

処置手順が多いとき、例えばHGS+アンテグレードも狙いにいくときなどはVisiglide2を使用することもあります。

 

HGSでType IT(Gadelius Through&pass)はどのような時につかいますか?

15cm pig部分が、6cmあります。つまり21cmのステントであることと、プラスチックで内径が細いためどこまでいれても問題ないというメリットがあります。またリリースも長いため、逸脱はあってもほぼ迷入がありません。7フレンチと細径であることも時にメリットとなります。

迷入がなくリリースが安心で、置く場所をあまり厳密に考えなくともいいということ、留置部より末梢の胆管を塞がないというメリットから、

EUS-HGSを新しくはじめる導入施設では非常に人気があります。
ドレナージ不良ならば金属にかえるという戦略をとることが多いようですね。

良い適応①:胃切除後の症例で胃が狭い人

胃切除後の症例でRY再建などであれば、胃が小さいため、

金属ステントをおいた時にリリースする空間がせまいため、留置がむずかしいことがあります。

これがTypeITでは、場所をあまりとらないのでいいですね。

良い適応②:良性胆道狭窄で小腸内視鏡が困難な症例(胃残しのRY再建の方など)

良性胆道狭窄のERCP不能例(RY再建、胃が残っている到達に時間がかかるもの)なども良い適応です。

7Frなので金属ステントなどが拡張操作をしても入らない時が良い適応だと思います。(腹水症例には使えません。)

 

HGSCDSの両者が可能な場合どちらにしますか?

まず、HGSとCDSで穿刺ラインを比較して難易度がどちらが低いかを考えます。

そして十二指腸狭窄が将来的にきそうな症例やすでに十二指腸が狭くなりかけているような症例は優先的にHGSを検討します。なぜなら十二指腸ステント+HGSはいたしますが、CDS+十二指腸ステントという選択は基本的にはないので。

また、HGSをチャレンジして、むずかしければその場でCDSに変更、
それもむずかしければ胆嚢管の開存をEUSで確認し、EUS−GBDなども検討します。
処置前にすべてのルートを検討しておくことが大切です。

ご質問ありがとうございました

皆様、いつでもLINEでご質問お待ちしております。気軽に聞いてくださいね。

 

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by shun

 

しゅん

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

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