消化器病学会雑誌へ投稿してみませんか? 指導医への道

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しゅん

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

消化器病学会専門医の取得や指導医申請のために論文があると有利です!

 

消化器病学会雑誌投稿規定の抜粋 (学会HPから引用改変)

(2020年2月改定)

(1)投稿から採否までの流れ

a) 本誌に投稿される原稿は消化器病学の進歩に寄与し得る論文であること.
b) 著者(共著者を含む)は,1)二重投稿でない旨を記した誓約書 を提出すること,提出にあたっては,オンライン上よりフォームをダウンロードし,必要事項を自筆署名したものをcover letterとともにPDF化し,オンライン投稿システムにアップロードする.2)類似内容の既報あるいは他誌への投稿が存在する場合には,その論文との相違点についてcover letterの中で説明すること.
c) 著者(共著者を含む)は,原則,本学会の会員に限る.病理組織所見が重要な意味を持つ論文に関しては病理医を共著者とすること.その場合,病理医は必ずしも会員である必要はない.生物統計家に関しても同様の扱いとする.但し,非会員および医師以外の共著者に関しては,投稿時に必ず論文に関する科学的な役割や貢献内容を本文末尾に記載すること.
※本文末尾への記載に加えて,オンライン上より「非会員共著者の役割記載書」をダウンロードし,必要事項を記入・署名しcover letterとともにアップロードすること.
d) 本誌に投稿する際は,一般財団法人日本消化器病学会が定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(2019年12月26日改定,2020年2月1日施行)の遵守について,オンライン上にて回答すること.
e) 論文の内容が臨床研究の場合は,1)被験者からのインフォームドコンセント及び施設内倫理委員会(もしくはそれに相当するもの)による研究計画の承認が得られていること,2)動物実験の場合には施設のガイドラインに準拠していること,を論文中に明記すること.
f) 未承認の薬剤の投与や未承認の医療技術が含まれている場合は,その点および資金・薬品等の供与の有無(該当する場合)を本文中に明記すること.また,抗腫瘍薬などの有害事象を生じ得る 薬剤を用いた場合は,e)項に記載されているような適切な委員会の審査を受けていることを本文中に明記すること.
g) 論文の内容は,外科関連学会協議会「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバシー保護に関する指針」 を遵守しており,またその旨をcover letter で明確に記載すること.
h) 投稿にあたって,「日本消化器病学会の医学系研究の利益相反に関する指針」に基づき,利益相反に関してオンライン上にて報告すること.報告書の内容は論文の採否には影響しないが,編集委員会は「日本消化器病学会における医学系研究の利益相反に関する指針および運用細則」に基づき,利益相反関係を掲載論文の末尾に記載し公表する.
i) 症例報告における症例数などの検索方法,検索に用いたキーワードおよび検索の期間を本文中に明記すること.
j) 投稿に際しては,投稿時チェックリストにて全ての項目を確認し,cover
letter・誓約書・チェックリスト・投稿原稿をアップロードする,また,システム上の自己申告による利益相反報告書を確認すること
k) 論文の採否は,編集委員会が指名した査読者(原則3名)によるpeer reviewに基づいて編集委員会がこれを決定し,責任著者に通知する.,なお,企業主体の研究に関しては,編集委員会の判断により非受理とすることがある.
l) 掲載論文の著作権は,掲載決定日を起点に日本消化器病学会に帰属する.

(2)原著及び症例報告

タイトル頁,要約,本文,文献,英文要旨,表,図の説明,図,の順にまとめる.タイトル頁には論文タイトル,索引用語,本文字数,著者名,所属の他に責任著者の氏名およびe-mail address を記入すること.詳細は投稿要領(9)を参照のこと.

(3)速報

本欄は特に創意に富み可及的速やかに掲載する必要がある研究のために設けられ,
1,200字以内で簡潔に報告し得る研究論文を掲載する.本欄に採用された場合は,一般論文より優先的に掲載される.タイトル頁・本文,文献,表,図の説明,図,の順にまとめる.その他の投稿要領は(1)(2)(7)(8)(9)参照.

(6)症例に学ぶ

教育的な症例を呈示する.本欄は投稿の他,症例報告が査読結果によりカテゴリが変更され採用されることもある(例,症例報告としては珍しくないが,呈示画像などが極めて教育的であるものなど).

(7)用語及び単位

新仮名遣いを用い,人名は原語,薬品名は一般名で表記することが望ましい.略語を用いる場合には初出時に必ずfull spell を示すこと.但し慣用略語(ALT 等)はこの限りでない.度量衡にはmm,mg,ml,mol 等のSI unit を用いること(但し例えばT.Bil 等をモル濃度で表記する必要はなく,慣用のmg/dl 等でもよい),年号は西暦とする.

(8)文献の記載方法

a) 引用順に番号を付し,本文中に肩付番号を付す
b) 雑誌の場合はISSN(International Standard Serial Number)の付されている文献の引用を原則とする.
欧文誌も和文誌も,著者,論文タイトル,誌名,巻,頁―頁,西暦の順にこれを記す.著者数は3名までを記載し,それ以上は「,他:」あるいは
「, et al :」として省略する.欧文誌名はIndex Medicusに準拠した略名を用いること.単行本の場合は著者名,論文タイトル,書名,版数,編者名,発行所,発行地,頁―頁,年の順に記す.また,和文誌には略名を用いない.
c) 掲載が確定していないものは文献として引用しないこと.即ち,in press は引用可能であるが,投稿中,投稿準備中のものは文献として引用できない.
d) オンラインで発表されていて,号や頁が与えられていないものは,DOI
(Digital Object Identifier)が付与されている場合は明記すること.
[例]

1. Sato Y, Itoh F, Hinoda Y, et al : Expression of CD10/neutral endopeptide in normal and malignant tissues of the human stomach and colon.
J Gastroenterol 32 ; 12-17 : 1996
2. 上村朝輝:原発性硬化性胆管炎.最新内科学体系,51 巻,井村裕夫,他編,中山書店,東京,216-224 : 1992
3. 供 和彦,前田 豊,水林竜一,他:E 型急性肝炎の一例.日本消化器病学会雑誌 94 ; 434-439 :1997
4. O’Mahony S, Rose SL, Chilvers AJ, et al. Finding an optimal method for imaging lymphatic vessels of the upper limb. Eur J Nucl Med Mol
Imaging 2004 doi : 10.1007/s00259-003-1399-3.

(9)投稿要領

投稿要領

カテゴリ ※1本文字数制限 要旨 索引用語 図・表・写真 文献 ※2著者数 英文
原 著 10,000字以内 300字
以内
5語以内 12点以内 50以内 制限なし 題名,所属機関,
氏名,要旨
(400ワード以内)
症例報告 6,000字以内 200字
以内
5語以内 10点以内 30以内 10名以内 題名,所属機関,
氏名,要旨
(400ワード以内)
速 報 1,200字以内 3語以内 1点以内 5以内 10名以内 題名,所属機関,
氏名
Letters to the Editor 800字以内 10名以内 題名,所属機関,
氏名
総 説 10,000字以内 300字
以内
5語以内 5点以内 100以内 3名以内 題名,所属機関,
氏名
症例に学ぶ 1,600字以内 3語以内 適宜 適宜 10名以内 題名,所属機関,
氏名
  • ※1本文字数(スペースを含めない)にはタイトル頁,要旨,文献,図説は含まれない.
  • ※2超える場合は,それぞれの役割や貢献内容を本文末尾に一覧として記載すること.

→投稿規定をを詳しく確認する。

まとめ

はじめて投稿する場合、原著か、症例報告になりそうですね。
内視鏡学会雑誌もそうですが、症例報告で要旨を400字英文で書くなら初めから英文誌の投稿でもいいかもしれません。
字数が少なめなのと英文の要旨が不要である症例に学ぶをいきなりねらいにいくのもありかもしれません。

目的が論文の練習、専門医や指導医のためのポイントアップのためであれば戦略的に投稿先を決めたいところです。

 

1.消化器病指導医の条件(専門医制度規則第19条参照)

第19条 指導医認定を申請する者は,次の条件を全て満たすことを要する.

  1. 専門医を育成するために消化器病診療に関する豊富な学識と経験を有すること.
  2. 申請時において継続10年以上本学会の会員であること.
  3. 申請時において専門医であり,専門医の資格取得後5年以上で1回以上の専門医更新歴があること.
    ※専門医資格を2015年1月1日以前に取得し、1回以上専門医を更新している方
  4. 専門医取得後に消化器病学に関する論文(原著,総説,症例報告)を2編以上(うち1編は「first author」もしくは「corresponding author」)を発表していること.
  5. 次の(1)または(2)のいずれかを満たすこと.
    (1) CPC (clinico-pathological conference)、CC (clinical conference)、学術集会(医師会を含む)などへ主導的立場として関与・参加すること.
    (2) 日本消化器病学会での教育活動(教育講演会講師、支部例会専門医セミナーコーディネーターなど)があること.

結論:指導医に関して投稿先の規定はなさそうですから、内視鏡学会指導医の条件とあわせて考えてもよさそうです。原著に関しては共著者の上限数がないため、投稿しているとその施設の多くの人が共著になれるため同一施設の皆の役に立ちそうです。

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こんにちは!「EUS channel」のブログ運営者のしゅんと申します。 O型で趣味はEUSです。某EUS・ERCP high volume centerに勤めています。

EUSが好きすぎてこのサイトを作りましたが、もともとは白黒画像のEUSになんて全く興味はありませんでした。しかしEUSを実施するにつれて、早期膵癌の発見、ソナゾイド造影の美しさ、EUSガイド下ドレナージの患者満足度の高さを知るうちにどっぷりつかってしまい、自分自身にとって無くてはならない手技・存在になっていました。また、多くの膵がんの患者様を診療する中で、早期発見のためのEUSの大切さを実感するようになりましたが、全国でのEUS普及率はまだまだ低い状況であることもわかってきました。私の目標はこのサイトを通じてEUSを世の中へもっと普及させることで、日本全国の膵がん患者の予後改善に寄与することです。駄文ですが読んでいただければ幸いです。

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