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胃内操作の解説

投稿日:2018年9月23日 更新日:

コンベックス型超音波内視鏡(EUS)トレーニング法 ・描出のコツ:記事一覧

各パートの描出の解説(胃内操作) 

胃内に挿入したら、まず前庭部までスコープを進めます。これにより胃が直線化されて後のスコープ操作がしやすくなります。

この時胃に粗大病変がないかどうか確認しましょう。(胃カメラ未実施の場合やHP菌感染が疑われる場合などは早期胃がんを見落とす可能性がありますから、その事に留意してEUSの前後に直視鏡を行う機会をつくりましょう。)

肝左葉の描出

ここから 20カットを撮影していきます。まず肝臓を描出します。スコープを切歯列から45センチのところに持ってきて左回転していくと胃の前壁にプローブがあたり肝臓が出ます。スコープをプッシュするとS3、引くと心臓付近にS2がみえます。中間地点に門脈がみえます。S3の先端までスコープをすすめて右回転とフルアップアングルをかけると6割くらいの症例で胆嚢が見えます。

20カットでは①S3辺縁、②胆嚢、③S2の順に肝臓を観察します。次は中間地点の門脈です。門脈は他の血管と比較して周囲が白くなっているのが特徴ですね。

門脈臍部が見えたら6時方向に門脈を持ってきて右回転していくと総胆管と、並走するビューになります。これを④の画像にしています。門脈が綺麗にみえたら更に右回転しましょう。すると大動脈がみえます。ここで腹腔動脈(CA)と上腸間膜動脈(SMA)分岐部が見えるところが⑤の画像となります。

[next step]大動脈を描出することは、癌の進展、リンパ節の評価において非常に重要です。また、EUSの操作に慣れてきたら膵癌、胆管癌の進展範囲評価に重要な腹腔動脈➡︎総肝動脈➡︎固有肝動脈(または胃十二指腸動脈)にもチャレンジしましょう。

膵の描出

さて、次は膵臓の描出です。膵臓には二つの描出方法があり、門脈法と大動脈法があります。門脈を描出し、このまま6時方向に門脈を維持しながらプッシュすると膵臓にあたります。門脈法は主膵管と門脈が完全に膵内で直行します。よって膵管を画面の中心、6時方向にもっていきやすく、続く膵尾部や頭部の描出が容易となり初学者にオススメです。

一方で動脈法とは腹腔動脈から脾動脈を描出し、脾動脈を追いかけると膵臓にあたります。教科書にはこの方法がよく記載されていますが少し腹腔動脈が蛇行していたり、膵管が脾動脈と交差するわけではないので少し膵臓がななめ切りに描出されることもあり、続く膵頭部や尾部の描出が難しくなることがあります。

ここでは門脈法で解説しますが、

門脈を6時にキープしてスコーププッシュでおいかけると(この時少し右回転やダウンが必要なこともある)門脈と膵管が直行します。そこで膵頚部を見て一枚(⑥)写真を撮ります。そこから膵管を頭部方向においかけますが、膵管は画面の下側に落ちていくのでアップアングルで追いかける必要があります。

通常胃内ではスコープの右回転で体尾部方向へ、左回転で頭部方向へと画面が移動していきますが、この胃内操作で門脈をまたいで頭部を観察するときは左回転になります。門脈をまたいで膵管が見えるところで膵頭部の写真として一枚撮影します。(⑦)

ここから右回転で膵管を尾側方向においかけますが、脾動静脈と膵管がみえるところで一枚撮影し(⑧)、さらに尾部方向へスコープを右回転します。左腎臓が見えてきたところで一枚(⑨)、さらに右回転していくとまた膵管が画面の下側に落ちていくのでアップアングルと右回転で追いかけます。脾臓と膵臓がきちんと見えるところで1枚とります(⑩)脾臓を6時に持ってきて、ゆっくり左回転していくとカモメの様な左副腎が出てきます(⑪)、これで胃内操作は終わりです。

EUS:胃内観察実況解説動画

まとめ

胃内操作は、全てのコンベックスEUS操作の基本となる最も重要な操作です。胃内は視野もよく、穿孔のリスクも低いため最も安全にEUSの技術を習得できます。ここで、管腔を6時にキープして、キープした管腔を路線図のように乗り換えていくという技術を習得していただければ後の操作に繋がって行きます。

 

胃内操作以外を知りたい方はこちら

>舌の描出と食道挿入の解説

>球部操作の解説

>下行部操作の解説とコンベックスEUSの極意

 

 

上記内容はもっと詳しく⇩にまとめております。

>>コンベックス型超音波内視鏡(EUS)トレーニング法 ・描出のコツに戻る

 

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