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【2023年度版】消化器病専門医試験 傾向と対策
【更新履歴】
2023/09/27 書籍の更新をしました。
2022/03/21 2022年度の試験日程を追加しました。
2020/06/10 2021年度の試験日程を追加しました。
2019/10/22ガイドラインをいくつか最新のものにupdateしました。2020年度試験概要を追加しました。
2019/09/16消化器病専門医試験対策2020にアップデートしました。
消化器病専門医試験の合格率は?
2017年度の第27回試験は、 受験者数1077名、合格者数 805名で合格率74.7%
2018年度の第28回試験は、受験者数1087名、合格者数963名で合格率88.6%
2019年度の第29回試験は、受験者数1084名、合格者数947名で合格率87.4%でした。
2020年第30回、2021年第31回消化器病専門医試験はコロナウイルス感染拡大のため
2022年3月に延期されCBT方式となりました。
2022年第31回は受験者数1678名、合格者数1462名で合格率87.1%でした。
2022年第32回は受験者数858名、合格者数747名で合格率87.0%でした。
消化器病専門医試験第33回が2023年10月1日に実施予定となっております。
最近は85%以上の合格率が続いていますが、次から合格率が下がる可能性もあるので、
しっかり対策したいところです。
2023年 第33回消化器病専門医試験実施について
日時:2023年10月1日(日)13:00-15:30
場所:全国に設置している委託業者のテストセンターでCBT方式
申請資格:
- 消化器病学会会員歴4年以上の者
- 会員として本学会が主催する総会ポストグラデュエイトコース、支部教育講演会、JDDWが主催するJDDW教育講演のいずれか1回以上の出席があること。但し,半日単位の総会ポストグラデュエイトコース、支部教育講演会、JDDW教育講演は2回以上の出席があること。(これを受けていないと申請できません!事前に日程を調べておきましょう)
書類申請:
学会ホームページ(会員専用ページ)の「専門医・指導医について」から「専門医試験申請書類作成ソフト」をダウンロードして、申請書類を作成してください。
2023年度申請書類申込みについて
2023年2月上旬申請書類作成システム公開
3月末(※17時必着)申請書類提出期限
4月~5月中旬書類審査
6月下旬受験料振込用紙送付・受験票送付
申請書類は2月から3月の初めにはダウンロードして内容を確認すべきです。
また、
教育講演を受け忘れは、その他の条件がそろっていても
試験を受けれないため事前に参加できる日程を確認しておきましょう。
総会の日程が間に合わなくてもWebセミナーを開催している地方会もあるので
事前にチェックしておきましょう。
消化器病専門医試験対策
絶対に勉強すべき書籍:☆☆☆
勉強した方がいい:☆☆
余裕があれば勉強したら良いかも:☆
で、分類してみました。
①日本消化器病学会専門医資格認定問題☆☆☆
解答と解説 第9集(2022年7月発売)まで発売しています。
第9集に関しては日本消化器病学会雑誌2019年1号から2021年12号
第8集に関しては日本消化器病学会雑誌2015年1号から2017年6号
に掲載された試験問題とその解答・解説がまとめられており、試験対策の基本となります。
9.8.7.6と4冊くらいすれば良いでしょう。やはり、プール問題が瞬殺出来るのは重要です。数年に一回傾向が変わるようです。問題形式などが異なったり、現在と異なる疾患概念のものもあり、あまり古いものをやってもしょうがないところもありますので5冊くらいが適切でしょう。
注意すべき点は7.8は書籍の病理画像が白黒で不親切です。本番は勿論オールカラーなので、画像所見や病理画像を問われる問題のトレーニングは、クエスチョンバンクなどで対策する方がいいかもしれません。
②消化器病診療☆☆
学会が出している書籍です。インフォームドコンセントなどの倫理の問題や内科医が苦手とする手術の実際などコンパクトにまとまっています。試験直前は売り切れるので早めに購入しておきましょう。
③専門医のための消化器病学第3版☆☆☆(2021年11月8日)
消化器病学会からの書籍であり、この内容に沿って出題されている可能性が高いため重要です。
最近第3版に改訂(2021年11月8日)されましたので、高いですが、一読しましょう。
また、この中の専門医のためのpointと言うところから結構出題されていたようです。
特に次回受ける方は最新のTOPICが確認できますのでご一読ください。
学会が公式にだしている書籍から試験問題をつくるのは出題者の気持ちになって考えていただくと当然のことです。
必読の1冊。
④各種ガイドライン☆☆☆
試験問題の構成は必ず食道、胃、腸、肝、胆、膵、その他の順に構成されます。
下記のガイドラインの最新のものは過去問では対応困難であり必読です。
食道癌診療ガイドライン☆☆
大腸癌ガイドライン☆☆new
遺伝性大腸癌診療ガイドライン2020☆☆new
過去問にめっちゃでてます。
肝癌診療ガイドライン2021☆☆
慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019☆☆new
膵癌診療ガイドライン2022☆☆new
topics:borderline resectableは勉強しておきましょう
エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン☆☆new(2019年6月発売)
GISTガイドライン☆
急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン 2018―TG18新基準掲載☆☆new
慢性便秘診療ガイドライン2023☆☆
(2018年は、便秘薬の第一選択、ルビプロストンでてたようです。)
膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年new(2019年9月発売)☆
IPMN国際診療ガイドライン2017☆
急性膵炎ガイドライン2021new
自己免疫性膵炎診療ガイドライン(膵臓学会ホームページから引用)☆
topics MRCPとEUS-FNAもついに診断基準に加わりました。
自己免疫性膵炎診療ガイドライン2020
膵・胆管合流異常症のガイドライン 苦手な人はチェックを
日本肝臓学会
肝炎は学会から肝炎のアプリがでてます。
ホームページから各種GLもPDFで、ダウンロードできます。
慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019☆☆new
NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)
胃と腸シリーズも内視鏡専門医試験も受ける方はもっていて損はないです☆☆new
時間がないあなたには、
最新ガイドラインに基づく 消化器疾患 診療指針2023-’24☆☆☆
やばい!もう時間ない、ガイドラインなんか全部読んでられないよ!!とりあえず最低限何したらいいの!? とお悩みのあなた。
本書籍は様々なガイドラインを網羅している欲張りな内容で2023年3月に発売されております。
最近の発売ですから多くの最新のガイドラインをカバーした書籍であり、すぐ売り切れることが予想されます。shunの知り合いの先生でこの本と過去問だけで受かった猛者もいます。
余裕がある方には必要ないかもしれませんが、
時間がない!効率重視!!な人におすすめの一冊です。
⑤year note別冊のトピックス☆☆
イヤーノートの付録である別冊のトピックスという薄い本があります。ここ数年の最新の治療内容がわかりやすく記載されています。DAA、最新の下剤なども記載されています。消化器領域のみ確認できればいいので、1年目の研修医から借りても良いかもしれません。
⑥QB (クエスチョンバンク) Vol.1☆☆
疾患や病態別にまとめがとても見やすく理解しやすいです。病理や内視鏡所見、皮膚所見など各種カラーの画像を見て考えさせる問題に関しては解説も非常に丁寧で理解しやすく有用であると思います。Vol.1が消化管・肝胆膵・循環器内科が収載されているので1ふぁけ買えば良いです。
しかし、国家試験レベルであり、ちょっと問題が簡単すぎて物足りない可能性があります。過去問を充分対策してからで良いでしょう。
⑦2チャンネル再現問題☆☆
2ちゃんねるの⬇︎
【消化器】消化器系専門医スレ【専門医】
に再現問題が載っていましたが、最近は問題を販売する人がいるので、これを1-2年分勉強しておくのは最近の傾向を知る意味でも重要です。勿論無料ですが、記載されている答えが必ず正解とはかぎらないため、解答は自分で調べて作成した方が良いでしょう。
試験前に確認すべきこと
専門医試験(CBT試験)
消化器病学会会員専用ページで、受験前に専門医試験にて使用されているCBT試験の紹介動画を確認しておきましょう。このパスはパーソナルページにログインすることで見れます。
会場に入ってすぐ受付し、そのままロッカーに荷物を入れて会場に向かいます。ロッカーにすべての荷物はあずけないといけないようです。
また直前に腕まくりをさせられ、袖口にスマホがないか確認されるようです(過去のセンター試験でのカンニングの手口であった様子)。
しゅんの (Twitter)
胆膵系の試験のポイントを試験直前チェックとしてスレッドにまとめております。
ご確認、フォローいただけると嬉しいです。
消化器病専門医試験2023
胆膵最近のトピック①膵癌の切除可能性分類別(切除可能、切除可能境界、切除不能resectable, border)の治療フローが示された
②切除可能(RR)膵癌R、切除可能境界(BR)膵癌の術前抗がん剤が提案された
③リポソームイリノテカン(オニバイド®)が膵癌の二次治療薬として承認…
— しゅん euschannel (@eusmania_shun) September 30, 2023
消化器病専門医試験の胆膵のトピック
①膵癌の切除可能性分類別(切除可能、切除可能境界、切除不能resectable, border)の治療フローが示された
②切除可能(RR)膵癌R、切除可能境界(BR)膵癌の術前抗がん剤が提案された
③リポソームイリノテカン(オニバイド®)が膵癌の二次治療薬として承認
④BRCA遺伝子検査とオラパリブ(リムパーザ®)が治癒切除不能膵癌へ承認
⑤胆道癌はGC以外にGS、の他にGCSもガイドラインに追加
⑥慢性膵炎臨床診断基準2019で早期慢性膵炎の診断基準が改訂された
⑦自己免疫性膵炎診断基準2018でMRCPとEUSFNAが採用された
⑧遺伝子パネル検査の保険承認(Foundation oneと、OncoPrimeが承認されている)
⑨NTRK遺伝子陽性癌にエヌトレクチニブ(ロズリートレク®)承認
⑩MSI-high、TMB-highでペムブロリズマブ(キイトルーダ®)固形腫瘍に承認(※⑨NTRK遺伝子と⑩MSIはFoundation oneで測定可能)
⑪ FGFR阻害薬ペニガチニブ(ペマジール®︎)、化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がんに対する承認を2021年3月取得。FGFR2融合遺伝子は、肝内胆管がんの約14%に認められる。
⑫ 治癒切除不能な胆道癌」に対してデュルバルマブ(イミフィンジ®︎)が承認。
まとめ
過去問は必須、消化器病診療も倫理指針や手術の解説など載っているので内科医であれば見ておくといいと思います。ガイドラインも主要臓器分はほぼ必須です。専門医のための消化器病学の専門医のpointの項目を確認して、イヤーノートのトピックスを見ておけば大体問題ないと思います。
余裕があれば自分の専門以外で苦手な分野のガイドラインは、購入を検討しましょう。
>>内視鏡専門医試験対策2022年度版はこちら
>>肝臓専門医認定試験 対策 2022年度版もどうぞ
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